海を越える、ただそれだけで冒険になる。
「コレだから男は・・・」とか聞こえてきそうだ。
この日は、少し早く起きだし島へ渡る高速船に乗るべく港へと熱海の街を下る。
ワクワク感が止まらない。
輪行スタイルでないと乗れない高速船。
海外勢は輪行などしたこと無いはずなのに素早くまとめて輪行袋に詰め込んでいる。
さすがだ。
ソレに比べると僕は、フェンダー・ラック・etc。
色々付いているので、もたつく上に重い。
それでも詰め込み船に乗せてしまえば45分の静かな旅。
海の上を飛ぶように進む高速船は揺れもせず快適の一言。
辿り着いた伊豆大島。
翌々週には、ロードの全日本選手権が行われるような自転車フレンドリーな島。
にも関わらず、船から降りて見上げた途端、頭のなかでジュラシックパークの音楽が流れだした。
♪ テッテー テッテー テレテーテレテッテテー ♪
深い霧に覆われた島はジュラシックパークのようで、更にワクワクとドキドキが高まっていく。
が、またも霧。この旅は、雨にこそ降られないが常に霧が僕らを阻む。
まずは、荷物を置いて身軽になるために一路キャンプ場を目指して走り出す。
港は島の北端、キャンプ場は島の南端、島の東側を走り約25kmのライドがスタートした。
海岸線を進むので平坦かと思っていたが、アップダウンも多く景色も変化に富んでいて飽きることがない。
初めて走る道は、やはり最高だ。
途中出てきたバームクーヘンの様な地層、1万5000年前から繰り返された噴火の年輪を刻んでいる。
昼食は、港でコロッケなどをひとつまみ。
ぼんやり過ごしているが、この港も爆裂火口という火山爆発の跡だったりと、そこかしこに火山島である証が残っている。
しかしながら、この港が火口跡とは自然の力に感服する。
キャンプ場の周りも探索すると溶岩が固まってできた地面、海岸線が有ったりと走ったことのない地面があって面白い。
ひとしきり遊んだ後は、明日のための下調べへと出発する。
下調べ?
には程遠い登り坂。
軽く一時間を超え、更に登る。
次第に道は狭くなり、道の両脇にある森が迫ってくる。
霧の中に姿を消していたジェレミーが、何やら止まっている。
トラブルかと思って声を掛けると、少し興奮した様子で、
「マコト、猿がいた。でっかい猿が群れでいるぞ。」って。
確かに霧の中から聞こえる猿達の叫び声はかなり怖い。
ただ、日本のトレイルでは、結構見かける猿。
三重でも岐阜でもおなじみだ。
映画 「猿の惑星」 の近年バージョンでは、サンフランシスコが猿に乗っ取られていたのにもかかわらず、
現在のカリフォルニヤではそうでもないらしく、かなり珍しがっている。
やはり国や時代が変わると出会う動物も違うらしく、それもまた新鮮だ。
斜度も距離もきつい上り坂をこなした先は、
またも、霧・霧・霧。
視界は利かず、風も強い。
凄い勢いで霧が流れているのは見えるが、晴れる気配はない。
途中まで偵察し、迷子にならぬよう来た道を引き返す。
登った分だけ当然下る、これ自然の摂理。
最高に気持ちの良いダウンヒル。
島の店じまいは早い、遅くまでやっている居酒屋さんを見つけて雪崩れ込み空腹を満たす。
キャンプ場に戻ったが、
雨は降っていないものの、満天の星空というわけでもない。
海沿いだから当たり前なのだが、湿気った風が明日の天気を予感させ、不安が募る。
「神様もう悪いことしないので、明日は晴れにしてください。」
と人生で三百回目の定番の祈りを捧げ、眠りにつくのだった。
Frame | Sycip | Demontable Sportif |
Fork | Sycip | Original Steel Fork |
HeadSet | ChrisKing | 11/8 NTS |
Rim | Velocity | Aero Head |
Hub | Chris King | R45 |
Tire | Ritchey | Speedmax 700x32c |
Stem | Sycip | Original Stem |
Main Group | Shimano Ultegra 10S | |
Handle Bag | Ortlieb | Ultimate6 |
Pannier Bag | Ortlieb | Back Roller Classic |
Helmet | Giro | Feature |
Shoes | Giro | Terraduro |