2泊って事と山梨って事とSUNDAYがって事。
この重なりを考えて、真ん中の日は山登りにしようってヤナックと決めた。
BIKE to CAMP
CAMP to HIKE
いいねそれ!!
偶然、この山荘が日本百名山のひとつでもある
「金峰山(きんぷさん)」へのトレイルヘッド「大弛峠」まで行けるバスの停留所であることを知った。
もうそれならそれを利用しない手はない。
これも必然。
はじめはまさかこんなにうまく登山口までのアクセスが繋がるなんて考えていなかった。
まゆ姉ちゃんとコースの下見をしている時に知ったバスの存在。
「えーー!!そうなんだ、じゃあ金峰山登ろうよ」
みたいな感じで流れるように決まった。
ここで人生を重ねてしまう。
行き当たりばったりなんだよ。
いい流れが生まれるのは。
今日目指す「金峰山」は、標高2595m。
山頂には大きな積み木を重ねたような花崗岩の五丈岩がそびえたち、360°大展望が待っている。
日本海側の千曲川の支流、太平洋側の釜無川を発する中央分水嶺でもある。
今回は山登りをするのが初めてという方もいらした。
何事もそう。やってみなきゃわからない。
言葉やSNSを眺めてるだけじゃ、本当の楽しさは伝わらない。
山って何が楽しいの?
行けばわかるさ!
それを裏切らない自信があった。
甲府からも見えるシンボル的な山。
行けば必ず!!!
個人的な見解ではあるが
自転車で使う筋肉と、歩きや走りで使う筋肉は違う気がする。
いくら走り込んで鍛えても、ペダルを踏む行為には通用してない感がある。
また、その逆もしかり。
そのせいか、
昨日の獲得標高1500mまでペダルを踏み続けた疲労感はあまり感じさせない。
みんな元気、
テンション高め。
マイメンもよく喋ってる!!
標高2447mの大弛峠
をスタートし、秋色に色づきだした樹林帯を抜けると、最初のピーク朝日岳にやってくる。
眼下に広がる雲海。
自転車で峠をこえて、
今僕らは雲の上までやってきたのだ。
そして、雲の海に浮かぶ雄大な山並みの奥にそびえる富士山。
存在感が半端ない!!
これぞ日本のシンボルだ!
その後も気持ちのいい稜線歩きが続く。
どこを見ても絶景。
そんな景色にも励まされ、良いペースで進むよ進む。
再度樹林帯に入り鉄山を巻くトラバースルート。
ここを抜ければ、金峰山の象徴「五丈岩」が視界に現れる
進んでいる方向をコンパスが北西から南西を指した。
「おおおおー」
思わず声がもれる。
樹林帯を抜けた。
山頂手前まで広がる、まるで庭園のような登山道。
岩をよじ登り
金峰山山頂の指標をすぎると、
「五丈岩」がドーンと目に飛び込んでくる。圧巻のその姿。
幾重にも大きな岩が重なって、まるで神を祀る岩城のような神々しさがある。
自然の力って想像をはるかに超えてるって、
これを見ればきっと誰もが感じる。
なんでこれがなんでここに、、、?
想像し得ない何かが作りだしたものだとしたら、、、
なんて変な妄想もはじまるほどの自然の不思議。
今日のお昼は金峰山荘にお願いしたお弁当。
おにぎりと、ふっくらしたたまごやき。
シンプルだけど、どこか懐かしさを感じる、やさしさが詰まったお弁当。
なんて美味しいんだ。
山はシンプルでいいって教えてくれる。
ここには情報もライフラインも存在しない。
山にくると、もしここで暮らすとしたなら、、、
って僕は時々妄想する。
自分の行動をイメージする。
そうする事で物や情報が溢れかえった経済社会の中で本当に大切なものはなんなのかをちょっとだけ感じられたりもする。
うーん、やっぱり自転車は絶対必要だな。
いろいろ妄想しちゃう僕の頭の上には、秋のすこんと抜けるような青空。
今日も最高のお天気だ。
果てしなく広がる雲海と雄大な山々。
いつまでもみていられるこの景色。
最高の天気をありがとう亮太郎さん
(9分の7以上俺のおかげだって思いながら言う)
「さて帰るよー、ビールが待ってるよー」
魔法の言葉。
予定よりもはやく
下界のキャンプ地に帰ってきた。
さーさーさー
今夜は金峰山荘のBBQ。
お肉たっぷり
ボリューム満点!
採りたてのきのこが浮かぶ味噌汁が、汗をかいた身体にしみわたる。
ご飯もモリモリ
ぶどううめー!!
いやーみんな大満足のご様子。
なんてバランスがいいんだろう
金峰山荘。
あらためて、まるで今回のRIDEALIVEの為に存在しているかのよう。
これだけ自然に寄り添いながらも、だれかが待っていてくれる、そんな安堵感をしっかり与えてくれる。
その夜は、焚き火を囲みゆったりとした時間を過ごした。
揺れる炎は特別な時間をくれる。
ゆったりと
ぼーっと
時として刺激的な妄想を男どもに与えたりする。
焚き火を囲んですごしたあのひとときの一体感は、多分一生忘れる事など出来ないであろう。
旅には、徒歩、バイク、船や飛行機など、さまざまなスタイルがあるけれど、僕にとって一番ちょうどいい旅の道具が自転車だった。
歩くより早く遠くに移動できて、気になるところがあればすぐに立ち寄れる。風を感じ、音や匂いも直接自分の中に入ってくる感覚は、自転車でしか得ることができない。だから知らない街を旅するときは、決まって自転車で走ることにしている。
甲府を拠点に活動するようになって間もない時に、いつもお世話になっている、甲府のSUNDAYさんと名古屋のCirclesさんから、山梨でRIDEALIVEを開催すると聞き、心が踊ったことを今でも思い出す。
真夏の40度近い時にコースの試走をして熱中症になったこと、みんなで激坂を自転車押しながら歩いたこと、深夜まで焚火を囲んで下らない話をしたこと。いま思い返しても、全てが楽しい時間だった。
地図を見ればとても狭いエリアでしかないけど、仲間と汗を流し笑いあったこの3日間は、確かに大冒険だった。今回のRIDEALIVEを走って、自分の自転車との向き合い方も少し変わった気がする。
甲府の旅道具屋として、一人の自転車バカとして、この刺激的な旅のサポートができた事を誇りに思う。携わったみんな、参加者の皆さん、本当にありがとうございました。
RIDEALIVE in 山梨 最高!!
また来年、甲府で待っています!